shigemmy’s note

絵を描く者のおぼえがき

村上隆


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六本木ヒルズ森美術館で行われている「五百羅漢図展」に行った人も多いだろう。もの凄いスケールで見せられる村上隆という男の世界は正直、苦手だった。好きとか嫌いでは無くて、身体が受け付けないのである。まあ これは異性の好みに近い感覚に似ている。
巨大な村上作品を次々と見ている間に徐々に具合が悪くなり、とっとと出口に向かった。断っておくが、これは彼の作品の批評では無くあくまでも個人的、生理的な話しなので誤解されぬ様に。

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ところが最後の最後のコーナーに行くと、世界の歴史年表と共に村上氏の生まれてから現在までの歴史年表が壁一面に記されており、それを読んでいて吹き出す箇所多数。
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不覚にもこの文章でだいぶ共感をよばれてしまった!この男は話の方が面白いなっと思ったら、後日、彼の本が面白いとhpgrapgallery の戸塚さんに薦められたので、さっそくAmazonで取り寄せて読み始めたら、これがほんとに面白いのなんの!!!

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本の中で彼が言う「観念や概念、これこそ価値の源泉でありブランドの本質」とは、まさにこの本が証明している。さては絵が売れなくなっても印税で食べて行こうとしているな、、、、流石です。一億の作品を世に出す男のくせ に、みみっちいな。やっぱり嫌いだ、こんな男は。

でも現代アートの分脈において、世界に名を馳せる男であることに違いない事がこの本で分かった。







偉大なる大先輩達に出会う

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アンディウォーホール、キースへリング、ジャスパージョーンズ、、アメリカの現代アートを代表するアーティスト達のプリントの作品が売りに出てる?!と言うことで、ランチの序でに覗いてきた。アーティストという幅の広いくくりの中において、彼らの成してきた仕事は広告業におけるアートディレクターに近い立ち位置にいて、我らが大先輩達と呼びたいが、ポスターのプリント一枚が数十万とか、アイディアスケッチや業者への指示書が数百万円とか、いったいどんだけ大先輩なのだろう。シュレッターにかけるアイディアスケッチにも値が付くようなアートディレクターは今いるのだろうか?

 
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プリントのこの版ズレに激しく心を揺さぶられた。今はもうこの偶然のこのアジも立派アートだ。
先日観たParisリトグラフ工房idemの作品と共に、やはり自分は紙のテクスチャーやインクのズレや滲みが好きだと確信する。
あ、村上隆アート展を観て具合が悪くなった事も確信に至った要因かも。笑
 
hpgrap Gallery はオフィスの隣(小原流会館)の下にあって、ランチ序でに面白い展示に出会えるのが嬉しい。キューレターの戸塚さんとも折角出会えたのに、もう時期ニューヨークに行ってしまう。日本のアート界において彼はとても貴重な存在だと思うから、どうか日本のアート界の為に世界で頑張って欲しい!今度はニューヨークで会えると良いな。
 
 

Fondation Louis Vuitton

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Musée Picasso Paris

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f:id:shigemmy:20160211092113j:imagef:id:shigemmy:20160211092302j:imageこのブルーとの出会いが今回の旅の何よりの収穫になった!白い木枠のフレームでモダンに展示しているのもさすがだ。